てんぐ巣病の特徴
てんぐ巣病は植物、主に樹木に発生する病害のひとつで、枝や茎が異常に密生して生育し、奇形症状となります。木の上の方にできる巣のような形が「天狗の巣」のようだといわれることから名づけられました。
樹木の場合は枝から多数の小枝が生じ、草花などの場合は茎や株元からたくさん小さな葉を生じます。そのため株の成長がとても悪くなり、花がつかなかったり、少なくなったりします。
原因は「菌類(タフリナ菌やウドンコ病菌など)による感染」、「ファイトプラズマ(細菌に近い微生物)」、「剪定や落雷などの環境ストレス」などに大きく分けられますが、特に代表的なものが菌類による感染です。
てんぐ巣病について
タフリナ(Taphrina)属菌は子嚢菌類の一種で、桜類てんぐ巣病の原因となります。沖縄以外の日本全国で発生し、特にソメイヨシノが被害を受けます。桜類てんぐ巣病を患っている桜の木は、開花期には健全な枝は花が開花していても病気の枝は密生した枝から小さな緑の葉がたくさん生えているため、せっかくの桜の見栄えが悪くなります。タフリナ菌はこのたくさんの葉で光合成された栄養分を横取りし、自らの栄養源として成長していきます。やがて樹全体に病気が広がると、衰弱して枯れてしまうこともあります。
この病気は川沿いや湖沿いなど、霧がかかりやすい場所にある桜や日当たりや風通しが悪い場所で発生しやすいです。葉の裏側に作られた胞子は桜の花が散るころに飛散を始め、霧や雨水などで拡散されます。また、そのまま放置しておくと周辺の桜にも伝染・蔓延する恐れがあるので、病気に患った枝を剪定するなどの対策が効果的です。